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沿岸部で利用するケーブルの断面構造について

屋外に設置するケーブルは、紫外線により物性低下するといわれていますが、これが沿岸部の場合では紫外線だけでなく塩害により物性低下が行われ、被覆がボロボロになり内部の導線が露出しないとはいい切れません。ケーブルの被覆素材は、通信用などではポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレン(PE)、テフロン(FEP)などが主流です。この中でもポリ塩化ビニルやポリエチレンは安価で一般的な材質ではあるけれども、ポリエチレンは難燃性が劣るけれども黒色タイプの場合であれば耐候性に優れているといいます。そのため、ポリ塩化ビニルは屋内用にして屋外で使うのはポリエチレンといったケースが多いようです。

沿岸部においても、黒色タイプのポリエチレン素材のケーブルが使われることが多いようですが、潮風に長くさらされる環境を持つことからも他の地域で使うよりも劣化が起こりやすいとされます。劣化したケーブルは被覆がボロボロになる、亀裂などが生じれば雨により電気的なショートトラブルが起きないとはいい切れるものではありませんので保守が必要不可欠です。ただ、断面を見た際に、被覆の内側にそれぞれの線材(プラス極やマイナス極など)に2重の被覆構造を持つものなどでは、外側の被覆が物性低下になっても内側にある被覆が導線を保護する役割があるため、ショート事故が起きるリスクは少なくなります。沿岸部などで太陽光発電システムを導入する際には、このような断面構造を持つケーブルを使うことで電気的ショートのリスクを下げられるのではないでしょうか。

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